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人口動態と未来の地政学
―― 同盟国の衰退と新パートナーの模索

ニコラス・エバースタット アメリカンエンタープライズ研究所 政治経済担当議長

With Great Demographic Comes Great Power
Why Population Will Drive Geopolitics

Nicholas Eberstadt アメリカの政治経済学者で、アメリカンエンタープライズ研究所の政治経済担当議長。専門は人口動態、開発政策、アジアの安全保障、朝鮮半島問題、グローバルヘルスなど。フォーリン・アフェアーズでは、これまで「先進国だけではない、新興国の少子化で世界経済の成長は減速する」(2018年10月号)、「ユーラシアに迫りくるHIVの脅威――人的犠牲が伴う政治・経済・軍事的帰結」(2003年1月号)「ロシアの「死にゆく社会」―― 想定外の人口減少はロシアをどう変えるか」(2011年12月号)などを発表している。

2019年7月号掲載論文

大国への台頭を遂げたものの、深刻な人口動態問題を抱え込みつつある中国、人口動態上の優位をもちながらも、さまざまな問題に足をとられるアメリカ。そして、人口動態上の大きな衰退途上にある日本とヨーロッパ。ここからどのような地政学の未来が導き出されるだろうか。ヨーロッパと日本の出生率は人口置換水準を下回り、生産年齢人口はかなり前から減少し始めている。ヨーロッパと東アジアにおけるアメリカの同盟国は今後数十年で自国の防衛コストを負担する意思も能力も失っていくだろう。一方、その多くがアメリカの同盟国やパートナーになるポテンシャルとポジティブな人口トレンドをもつインドネシア、フィリピン、そしてインドが台頭しつつある。国際秩序の未来が、若く、成長する途上世界における民主国家の立場に左右されることを認識し、ワシントンはグローバル戦略を見直す必要がある。・・・

  • 人口動態と未来の地政学
  • 経済開発と人的資本の改善
  • いびつに縮小していく中国
  • ロシアン・パラドックス
  • アメリカの優位と弱点
  • 高齢化する日本と欧州
  • 新しい友人を求めて

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